初対面の人に(いや、面識のある人でも)コンクリート屋です。
と話すと「ああ、あのぐるぐる回っている車ですね!」といった反応を受けることが多いのですが、あの車で運ぶものは作っていますが、販売しておりません。
実はコンクリート屋には2種類あります。一つは「ぐるぐる回る車」で運んでいる生コン屋さん。もう一つが工場でコンクリート製品を作ってるコンクリート製品屋さん。
一般的にミキサー車(アジテーター車とも)と呼ばれる「ぐるぐる回る車」で運んでいるのは生コンクリートと呼ばれる、セメント、水、砂、砂利を混ぜてすぐの柔らかいコンクリートを運んでいます。コンクリートは前述の4種類を混ぜたものですが、重さが違い最も重いのが「砂利」、最も軽いのが「水」となります。これを単純に運ぶと、振動などの影響で重いものが下に軽いものが上に上がってきてしまいせっかく混ぜたのが分離してしまいます。そこで運ぶ間はぐるぐるとミキサーで混ぜながら運んで分離するのを防いでいる訳です。
分離してしまうと強度のばらつきが出てしまいます。水に溶かしたノリであるセメントは、水が多くなるとノリとしての力が落ちるからなんですね。
さて、形のあるコンクリートで最も身近なのは側溝ではないでしょうか。ほとんどの道路に端っこにそっといます。一番活躍するのは選挙の時ではないかと思います。「ドブ板」選挙と。
話がそれました。
コンクリート製品の使われ方は主に3点(池永分類)
・水を流す(遮る)
・土を留める
・物を支える
「水を流す」の代表選手は前述の側溝
「土を留める」 土地を造成するときに使う擁壁(ようへき)等
「物を支える」 家の基礎、太陽光発電パネル用基礎等
ハイブリッド型もありまして河川の護岸ブロックなんていうのは、水を流す機能と土を留める機能を兼ね備えています。コンクリート製品の種類はとっても多いのですが、かいつまむとだいたい上記の3分類に分かれるのではないかと思います。
コンクリートそのものの話とコンクリートでできた製品のお話を織り交ぜながら、皆様にコンクリートが愛されますよう少しずつ続けていこうかと思います。