しきりにブロック塀の検査をしている。
ブロック塀検査の方法
見た目
- 傾き (スラント、下げ振り、水準器)
- 破損 (目視)
- 控え壁の有無 (目視)
- 錆汁の有無 (目視)
ハンディ探査機
- 鉄筋の有無 (錆の状況までは難しい)
- モルタルの充填状況
などである。
基礎からの鉄筋
ここで問題となるのが、高槻市の寿栄小学校では控え壁の有無が盛んに言われているが、もっと大きな問題は下の擁壁と接合される鉄筋である。この鉄筋が基準通り十分な根入れ深さがあり、上まで一本で入っていればひょっとしたら違った結果になったかもしれない。
実はここの部分の検査は非常に難しい。
短い差し筋があり、そこから重ね接手で施工されていた場合それを見抜くのは非常に困難だからである。これを検査するにはX線を使った非破壊検査か、一部を破壊して目視で検査するしかない。
X線の検査機はとても高価であるし、数も少ない。
となると、残りは破壊試験しかないのであるが破壊試験をしていたらいつまでたっても検査が終わらない。だから、傾いていないか、控え壁の有無はといった話になるのであろう。
ここで問題となるのが「傾き」だ。ほとんどの場合おそらくは新設時にはまっすぐ立っていたはず。それが経年変化により徐々に傾いてくるのを検査で引っ掛けるわけである。
となると、できたばかりのブロック塀はこの重要な検査項目からするりと抜けてしまう。
大きな問題だろう。
#塀のねっこ
#ブロック塀
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